屋根のリフォームしようと思ったら、どのような手順で検討すればよろしいのでしょうか?
屋根は一般的には風雨や雪、気温の変化、さらには地震などの影響を受けます。よって過酷な条件にも耐えうるだけの材質が使われていますが、新築5年も過ぎると徐々に傷み始めてきます。
屋根のリフォームの種類とどのようなタイミングで各リフォームを検討すればよいのか述べて思います。
目次
屋根のリフォームの種類
屋根に不具合があると全体に影響するため、定期点検やメンテナンスが必要です。
しかしそろそろ塗装の時期でも、放置されている屋根は結構あります。建物を良好に保つ前提が、屋根の持つ防水性と耐久性です。
防水性と耐久性を維持するためにも築後の経年劣化に合わせた適切な補修をすることが大事です。
劣化状態に合わせ、屋根のリフォームは以下のような種類があります。
雨漏りの修理
雨どいの修理
屋根の塗装
屋根の葺き替え
それぞれ解説してゆきます。
雨漏りの修理
最も緊急性が高いのが雨漏りになります。何らかの原因で、屋根から雨水が侵入し、天井が水濡れしてきて、初めて自分の家の不具合に気づくお客様も少なくありません。原因は台風や暴風雨などの自然災害や施工不良などがあります。
雨漏りの原因は屋根に限らずサッシからの侵入が原因のことがありますが、いずれにせよ緊急な対策工事が必要になります。
雨どいの修理
といは雨水の処理など重要な機能を果たしているにもかかわらず、見落とされがちです。経年劣化や雪害などにより、機能不全になっているのに気が付かない事例はたくさんあります。といが機能しないと雨水がドバドバ落ちてきて不便になります。また勾配が不良だと中に水がが溜まりコケが発生したりします。また落ち葉などのごみは詰まったり、金具や継ぎ目は緩んだりしてきます。屋根同様、定期的なメンテナンスが必要です。
屋根の塗装
金属系やセメント系、スレートやコロニアルなどの屋根材は紫外線や雨風による経年劣化が目立ちます。
症状としては塗膜の剥がれ、さび、かび、などが発生し劣化をさらに進行させます。表面の劣化状況に応じた定期的なな塗り替えも必要です。
屋根材メーカーにもよりますが5年に一度の塗り替えを進めている会社が多いです。最近では省エネ性能の高い塗料も出ているので、
塗料の選択は大きなポイントになります。遮熱塗料を利用して屋根塗装した場合は、自治体から補助金を出しているケースもあります。
屋根の葺き替え
屋根の損傷がどうしても補修や塗装で直らない場合は、屋根の葺き替えが選択肢になります。屋根の葺き替えには3つのやり方があります。
全面あるいは一部の葺き直し
主に既存の屋根材を再利用してズレや浮きの部分を補修する方法です。屋根材を再利用する分、費用は安く済みます。ただあまりに劣化がひどい場合には、塗装もしくは葺き替えが必要になります。
カバー工法で葺き替える
カバー工法とは、既存の屋根材の上に新たな屋根材をかぶせて補修する方法です。既存の屋根を撤去する必要がないので、手間賃が省けます。
全面あるいは一部を葺き替える
屋根材を新しく交換し葺き替える方法です。一部または全部という選択肢がありますが、全面葺き替えは費用が一番かかります。一部葺き替えも、意匠の面では一部だけが新しくなりるような外観になってしまうので注意が必要です。
屋根リフォーム選定のポイント
屋根の劣化状況を把握するのは難しいといっていいでしょう。リフォーム屋さんではなく、屋根の専門家に依頼してみてもらうのが一番良い選択です。
ただし専門家でも全面葺き替えを提案してきたら要注意です。屋根は劣化が進む箇所だとしても、全面交換しなくてはならないくらい傷むということは滅多にありません。
屋根材をグレードアップさせる目的があるのなら別ですが、たいていの劣化は補修か塗装で目的を達成することができるはずです。
弊社でも屋根点検の依頼を無料で受け付けています。ご依頼のある方はこちらからお願いします。
屋根リフォーム工事の注意すべき特徴
実際に屋根リフォーム工事を行うときに注意すべき特徴について述べます。
✅屋根工事は仮設工事費の割合が高い
屋根工事は高所作業のため、安全性確保のため、足場が必要になります。費用は工事費用の2割程度が目安です。外壁改修の際にも足場が必要になるので、併せて行うと効率的になります。
✅屋根の形状や勾配で費用が変わる
屋根面積が同じでも、屋根の形状や勾配によって、作業手間や材料に影響して工事費用が高くなることがあります。特に急勾配の屋根の場合は高くなる場合がありますので注意してください。
✅天候に左右される(その分時間がかかる)
屋外での作業であるため、風雨等による工事の中断が発生する割合が高く、その対策が必要になります。特に春先や梅雨、また秋先などはタイミングの検討が必要になります。
✅住宅の長寿命化に大事な工事
屋根は建物の寿命を左右する大事な部位であるため、屋根材はもちろん、下地(防水シート)なども定期的に点検し、異変を早期に発見することが、長寿命化につながります。逆にメンテナンスを怠ると雨漏りなどすぐに修理生活できない結果に結びつき、費用がかえって高くなってしまいます。
屋根リフォームの施工手順
新しい材料での葺き替えの場合
足場の設置➡既存屋根撤去➡棟カバー雨抑え撤去➡下地補強➡新規下葺き➡瓦桟木打ち➡新規瓦葺き➡足場撤去・清掃
カバー工法
足場の設置➡棟カバー雨抑え撤去➡下葺き➡葺き替え➡足場撤去・清掃
塗り替え
足場設置・養生➡高圧洗浄・下地調整➡さび留め・屋根塗装/下塗り➡屋根塗装/上塗り(2から3回)➡足場撤去・清掃
最後に
いかがでしょうか?屋根工事の気になる部分について、解説しました。屋根は家の大黒柱であり、屋根に異変があるとすぐに家が傷んでしまいます。
屋根のリフォームの際には、保険が適用できるかどうか、保険調査のほうも併せて行ったほうが良いでしょう。屋根は自然災害の影響を受けやすく、場合によっては火災保険で修理できる可能性が高まります。
暴風や台風、大雪などが原因で損傷した箇所が見つかれば、補修費用を保険金で出すことができます。被災したかどうかはあくまで自己申告です。保険会社や代理店から『どうですか?』と電話がかかってくることは滅多にありません。事故の申請はこちらからの自主的に行うのが原則になります。
あなたの家ももしかしたら保険で修理することができるかもしれません。